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小児看護学(25)(さまざまな状況にある子供と家族への看護) [小児看護学]

(6)採尿

・ 採尿は、子供の状態の評価、疾病の診断・治療を目的とし、検査目的によって、一般尿(1回尿)、24時間尿、無菌尿に分けられます。

・ 子供の採尿方法は、自然排尿を原則とします。 しかし、排尿障害や意識障害、排尿による創傷の汚染防止、自然排尿後の残尿測定を目的とする場合は、導尿やカテーテル留置が行われます。

・ 乳児や幼児前期の排尿が自立していない子供の場合は、採尿バッグを用います。 排尿が自立している、あるいは自立しつつある子供では、家族の協力を得て採尿カップや尿器を用いることになります。

・ 採尿バッグを用いた一般尿の採尿を行う時は、最初に手洗いを行い、子供の陰部とその周囲を清潔にして採尿バッグを貼り、上からオムツを軽く当てておくようにします。 男児では、陰茎をバッグに入れ、陰茎基部を採尿バッグ下縁にしっかりと接するように貼り、女児は大陰唇を開いて肛門部からていねいに貼ります。

(7)骨髄穿刺

・ 骨髄穿刺は、骨髄液採取によって白血病、血小板減少症などの血液疾患、悪性腫瘍の骨髄転移の有無の診断、感染症の骨髄培養、造血幹細胞の培養、染色体検査や治療の経過およびその評価を行うために必要な検査です。

骨髄せんし.png

(8)腰椎穿刺

・ 腰椎穿刺の目的には、脳脊髄圧測定による中枢神経系疾患の診断、髄液の諸検査、頭蓋内出血の有無、髄液排除による頭蓋内圧の減圧、治療・検査のための薬液注入、頸静脈を圧迫して髄液の通過障害を調べるクエッケンシュテットテストがあります。

・ 腰椎穿刺が禁忌となるのは、頭蓋内圧亢進症状がある時です。

腰椎せんし.png

 

[設問] 小児の場合、骨髄穿刺の部位は、一般にどこが使われるか?

イ 胸骨 

ロ 腸骨上前腸骨棘

ハ 腸骨下前腸骨棘

ニ 腸骨下後腸骨棘

ホ 腸骨上後腸骨棘                    正解 (

[設問] 腰椎穿刺時に行なわれ、脊柱管内のクモ膜下腔が正常に交通しているかどうかなどをみるのは、次のどれか?

イ ロンベルグ試験

ロ クエッケンステット試験

ハ ラセーグ試験

ニ ファーレン試験                  正解 (



 


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小児看護学(24)(さまざまな状況にある子供と家族への看護) [小児看護学]

(4)身体計測

身体計測.png
ション便小僧.png

(5)採血

・ 検査の中でも、採血による血液検査は、疾病の診断や治療効果の判定に欠かせない検査で、1回きりの採血と留置採血法とがあります。

・ 子供にとって常に痛みを伴う検査であることをよく理解し、不安や恐怖による緊張を和らげる工夫が必要です。

・ 採血の基本は、安全の確保と苦痛の軽減です。 子供の採血では、穿刺者の他に、安全のために固定を行う介助者を必要とします。 固定の方法は、採血の種類と部位によって異なります。

・ 毛細血管からの採血は、踵、母趾、耳朶、中指、手背から、静脈採血は正中静脈、大腿静脈、外頸静脈から、動脈採血には橈骨動脈、大腿動脈が用いられます。

採血.png

 

[設問] 男児の生下時の身長は、約何cmか? 以下より選べ。

イ 45cm  ロ 50cm  ハ 55cm  ニ 60cm

                           正解 (

[設問] 女児の生下時の頭囲は、約何cmか? 以下より選べ。

イ 30cm  ロ 33cm  ハ 36cm  ニ 39cm

                          正解 ()  


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小児看護学(23)(さまざまな状況にある子供と家族への看護) [小児看護学]

(3)バイタルサインの測定

・ 小児のバイタルサイン(生命徴候)は、発達段階によって変化します。 発達段階による正常値を把握の上で、正確に測定するため安静状態にて測定します。

・ バイタルサインは、体温、心拍(脈拍)、呼吸、血圧をさしますが、特に乳幼児では、医師や看護師、あるいは聴診器や血圧計、体温計などへの恐れ、あるいは興味・関心が正確な測定を妨げることがありますので、発達各期の、子供に応じた測定技術や工夫を必要とします。

・ 乳幼児は体温調節機能が未熟で、環境によって容易に変動しますので、時間や測定部位などの測定条件を整えることが大切です。 新生児期から学童まで平均腋窩温は37℃前後とされています。

・ 心拍(脈拍)の測定は、数だけでなく、緊張の程度、不整・雑音および左右差の有無を1分間測定します。 測定方法には、橈骨動脈や浅側頭動脈、頸動脈、腋窩、上腕、大腿、膝窩、足背の各動脈での触診法と、聴診器を用いて心拍数を測る聴診法があります。

年齢別脈拍数.png

・ 乳児の呼吸様式は腹式呼吸ですが、幼児では胸腹式呼吸、学童期になると胸式呼吸へと変わっていきます。

・ 呼吸測定では、胸腹部の上下運動を観察し、数、深さ、規則性を1分間測定します。 聴診器使用の場合は、呼吸音、エア入りの程度、左右差をチェックします。 また、鼻翼呼吸や陥没呼吸の有無などもあわせて観察します。

・ 呼吸数は、新生児では1分間に40〜50回、乳児は30〜40回、幼児は20〜30回、成人では15〜20回となります。

・ 血圧測定は、測定部位に合わせて適切なマンシェットを選択して巻き、各動脈触知部位に聴診器を当てて測定します。 また、血栓や麻痺、心疾患がある場合は、四肢の血圧を測定するようにします。

・ 子供の血圧は変動しやすいので、仰臥位、安静時に測定します。 新生児や未熟児、重症の子供で聴診できない場合は、超音波血圧計を使います。

・ 血圧は、新生児には60〜80/60、乳児は90/60、幼児は100/60、学童期は100〜120/60〜70、成人で120/80くらいになります。

[設問] 新生児の呼吸数は、一分間にどれくらいか?

イ 15~20回  ロ 20~30回  ハ 30~40回  ニ 40~50回

                                正解 (

[設問] 学童期の血圧は、平均的には、つぎのどれか?

イ 120/80  ロ 100~120/60~70  ハ 100/60  ニ 90/60  ホ 60/60

                               正解 (


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小児看護学(22)(さまざまな状況にある子供と家族への看護) [小児看護学]

2)検査や処置を受ける子供と家族

(1)発達に応じた説明と同意

・ 子供にとっての検査・処置(特に、注射、採血、骨髄穿刺、腰椎穿刺など痛みを伴う侵襲の大きな処置)は、身体的苦痛に加え不安や恐怖、羞恥など精神的苦痛も大きくなります。

・ 検査・処置に対する子供の理解と反応に対しては、乳児では啼泣の程度や表情などから恐怖、緊張を察して、声かけを絶やさずに行い、準備を整えることが大切です。

・ 幼児・学童には、前もってタイミングをみて、「何のために」 「どんなこと」をするのか、「どうしたらいいのか」、安全に、早く、かつ頑張れるようにナースや家族がどのようにサポートするのかを、具体的に子供のわかる言葉で話して、同意と協力を得るようにします。

・ 子供への説明は、事前にわかりやすい言葉ではっきりと伝えます。 またその際には、家族への説明と協力を得ることが大切です。

子供への説明.png

(2)検査・処置の前・中・後の観察と安全・安楽への援助

・ 検査・処置前には、安全・確実かつスムーズに検査・処置を終えることができるように、子供の授乳や食事を控え、事前に物品の準備を整えておきます。 また、処置室や検査室は、子供達が少しでも快適で安心感を持てるように照明、キャラクターの壁飾り、お気に入りのおもちゃの利用など、支障のない範囲で工夫をします。 また、家族の協力の下で抱っこなど子供とのスキンシップを図り、少しでも気持ちの安定を保つように努めます。

・ 検査・処置中は、各検査・処置に応じた固定を行います。 顔色や意識、呼吸状態、各種モニターなど、子供の全身状態を観察しながら、苦痛のために泣き・叫び・暴れるなど子供自身の抵抗によって安全が脅かされることがないように、あやし、やさしく検査・処置の進行の様子を伝え、常に励ましの言葉をかけるようにします。

・ 検査・処置後は、物品を確実に片付け、子供の安全を確認し、検査・処置の終りを伝えます。 また、自らの経験を自信につなげることができるように、家族とともに子供の頑張りを十分にほめ、ねぎらうことが大切です。

[設問] 検査・処置の子供への説明で、正しいものを一つ選べ。

イ 幼児や学童には、理解できないので、家族にだけ行う。

ロ 説明は、認知発達に応じた言葉を使う。

ハ 子供では羞恥心はほとんどないので、プライバシーへの配慮は不要である。

ニ 学童期でも、家族の同意があれば、子供の同意を得るよう努力する必要はない。

                     正解 (


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小児看護学(21)(さまざまな状況にある子供と家族への看護) [小児看護学]

(3)受診時の子供と家族の緊張と不安の軽減

・ 乳児期後期から幼児期前期の子供は、母子分離不安が最も強いので、状態が許せば母親と一緒に来院した家族の協力を得て、抱き、支えてもらい子供の緊張や不安を緩和します。

・ 見慣れない看護師に不安を抱き警戒している乳幼児へは、まず母親や家族から病歴を聴取し、少し離れたところで診察や処置を始めると、子供の不安を強めるリスクは低くなります。

・ 子供へ言葉をかけ,理解度に応じた説明を行い、治療・処置への協力を得るようにします。 検査や処置が終わったら頑張りをほめることも有用です。

・ 学齢前期〜学童期の子供は、医療者に協力することを喜んで行えるようになります。 診察・処置の手順の説明、使用器具を見せる時間を設け、行われる診察・処置について学習、理解できるようにしていきます。

・ 自分の症状や苦痛を表現し訴えることができる学童期〜思春期では、子供自身に問診し、プライバシーへの配慮を行い、可能なら診察を受ける状況を子供自身が調節できるようにします。

・ 重篤な状態で来院する子供の親は、不安が非常に強くなっており、看護師の対応に敏感に反応しがちです。 親の気持を汲み取り、あたたかい思いやりのある態度で接し、親の思いをよく聴くことが大切です。

(4)健康診査・育児相談

・ 医師、助産師は、健康診査、保健指導を委託されて実施することができます。

育児相談.png

[設問] 受診時の子供や家族への対応で正しいものを一つ選べ。

イ 乳児期の子供は、母子分離不安が強いので、状態が許すのであれば、母親に抱き、支えてもらい、子供の緊張や不安を緩和する。

ロ 子供は検査や処置を理解できないので、説明は親だけにする。

ハ 学童期の子供にも、診察・処置の説明は行わない。

ニ 思春期の子供の診察でも、保護者である親に問診を行う。

                                         正解 () 


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小児看護学(20)(さまざまな状況にある子供と家族への看護) [小児看護学]

9.様々な状況にある子供と家族への看護

1)外来における子供と家族

(1)緊急度の把握

・ 受診の目的、子供の状態や重症度を把握し、診察までの時間を待つことができるのか、処置を先に行う必要があるのか、などの判断を行います。

・ 乳児期の特性を十分に把握し、全身を注意深く観察する必要があります。 なぜなら、身体機能が未熟で病状が急変しやすく、体内の予備能力が乏しく容易に脱水をきたし重篤な状態に陥る可能性が大きいからです。 また、症状が多様な上に、自覚症状を訴えることができないため、診断が難しく、処置や治療が遅れる危険性もあります。

・ 観察のポイントとしては、主に、呼吸状態、皮膚色(チアノーゼの有無と程度)、全身状態(バイタルサイン、意識レベル・四肢冷感や発汗の有無と程度、腹部の状態)、けいれんの有無と種類、咳嗽の有無と種類、排痰の有無と性状、出血の有無と量、不安や緊張の程度などが挙げられます。

・ 緊急時には、児の身体的ケアが優先されるために、精神面のケアが後まわしになりがちです。 身体的ケアと同じ重みで精神的ケアを行う必要があります。

(2)感染症への対処

・ 発熱や発疹がみられるときは、予防接種や既往歴について訪ね感染症罹患の可能性、保育園・幼稚園・学校・居住地域における感染の流行状況について把握します。

隔離室.png

[設問] 乳児期の特性について、正しいものを一つ選べ。

イ 病状の急変は少ない。

ロ 体内の予備能力が大きい。 

ハ 脱水はおきにくい。

ニ 自覚症状を訴えない。                正解 (

[設問] 犬吠性咳嗽が特徴的といわれるのは、次のどれか?

イ クループ(ジフテリア含む)

ロ 喘息

ハ 百日咳

ニ マイコプラズマ肺炎                      正解 (


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小児看護学(19)(病気や入院が子供に与える影響とその看護) [小児看護学]

2)ストレスを緩和するための看護

・ 入院時には子供のヘルスアセスメントを行い、感染症の有無を確認します。

・ 入院生活の適応を手助けするために、入院前のプリパレーションや入院時オリエンテーションを行い、子供と家族が具体的な入院生活をイメージできるような関わりが必要です。

・ 子供が生き生きとした入院生活を営めるように子供のニーズに合った日常生活援助を行い、子供の苦痛や不安を最小限にとどめストレスへの対処能力を高める関わりが必要です。

☆プレパレーション: これから直面する医療行為のためにおこる心理的混乱に対して、それを最小限にする(緩和する)ように工夫して説明し、子供の対処能力、頑張る力を引き出すようなケアし、子供の健全な発達を助けていくことをいいます。

・ 子供が入院した時点から、退院後の生活に向け準備を始める必要があります。 在宅治療を継続する場合は、子供・家族とともに実行可能な計画を具体的に話し合っていきます。

・ 退院後に地域資源の活用や学校との連携が必要な場合は、入院中から調整の機会を設ける必要があります。

入院する子供の援助.png

 

・ 計画された入院の場合、入院前に病棟の見学や説明によって、子供と家族に十分な準備をしてもらうことがストレスの緩和につながります。

・ 実際は、心理的準備がないまま緊急に入院となることが多いので、看護師は子供と家族に安心感をもたせる援助をする必要があります。

・ 子供が自分を表現し、入院環境に目をやることができるよう援助します。

[設問] 「これから直面する医療行為のためにおこる心理的混乱に対して、それを最小限にする(緩和する)ように工夫して説明し、子供の対処能力、頑張る力を引き出すようケアし、子供の健全な発達を助けていく」 ことを、何というか?

イ ヘルスアセスメント

ロ オリエンテーション

ハ プリパレーション

ニ セルフエデュケーション                正解 (

 


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小児看護学(18)(病気や入院が子供に与える影響とその看護) [小児看護学]

8.病気や入院が子供と家族に与える影響とその看護

1)病気や入院が子供と家族に与える影響とその看護

・ 前操作段階以前の子供にとって、病気を理解することはできず、痛みや苦しみといった症状に対する感情だけが現れます。 特に幼児期前期の子供は、病気やそれに伴う様々な苦痛を自分に対する何らかの罰と考える傾向にあります。

                      前操作段階:1歳半から6,7歳にかけての時期

・ 学童中期から後期の具体的操作段階になると、病気と身体症状との関係が理解できるようになりますが、目に見えない病気に対する体内の諸器官との関連づけについては混乱しやすく、うまくできません。

                      具体的操作段階:7から12歳くらいの時期

・ 形式的操作段階に入ると、論理的な思考が可能となり、病気の原因が外因的なものであることや、それらの体内での作用を理解できるようになります。 また、精神的なことも病気の原因になることが理解できるようになります。

                      形式的操作段階:12~15歳くらいの時期

・ 病気や入院によるストレスを効果的に対処することは、健康な成長発達と適応を促進することにつながっていきます。子供は、発達段階や性格によって、攻撃的行動、逃避、感情表出などの方法で対処しようとすることもあります。

・ 子供への病気の影響に関与する因子としては、子供自身の生体因子(発達段階・生活経験・性格・対処能力・病気の理解など)と、病気やそれに伴う治療・生活環境などの環境因子があります。

・ 入院によって、子供は慣れ親しんだ人や場所から離され、非日常的な環境におかれ、痛みや苦痛を伴う経験を余儀なくされます。 このようなストレスへの子供の対処能力を高めるために、十分な準備が必要となります。

ドンチッチ.png

・ 病気による子供のストレス因子には、身体的苦痛・不快、日常生活の制限、治療や処置による苦痛、家族との別離、環境の変化などがあります。

・ 子供へのストレスに対して効果的な対処がなされれば、子供の成長発達を促進し、社会への適応をもたらすことにつながります。

・ 子供の病気や入院は、家族の心理的動揺をもたらしやすく、子供への養育態度にも影響を及ぼすことがあります。

・ 子供が病気になると親の注意はその子供に向けられるため、兄弟は寂しさや欲求不満で退行現象や身体症状をきたすこともあります。

[設問] ピアジェの具体的操作期に相当するものを、一つ選べ。

イ 病気やそれに伴う様々な苦痛を自分に対する何らかの罰と考える。

ロ 病気と身体症状との関係が理解できるが、目に見えない病気に対する体内の諸器官との関連づけはうまくできない。

ハ 病気の原因が外因であること、それらの体内での作用を理解できる。 

ニ 精神的なことも病気の原因となることが理解できる。

                                         正解 (

 

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小児看護学(17)(思春期の子供の健康増進のための看護) [小児看護学]

4)異性への関心

異性への関心.png

5)思春期の子供を取り巻く社会環境

・ 現代の子供達は、少子化の進行、広い空き地(遊び場)の減少、青少年犯罪の増加、そして、塾や習い事で忙しいことなどが原因となり、異なった年齢層からなる集団を形成して遊ぶことができなくなっています。

・ 前思春期以降には、母親の就業率も高くなるため、核家族の子供は放課後の塾通いや習い事、あるいは同年齢・同一の限られた交遊関係の間で、室内で過ごすことが多くなっています。

・ 近年は、テレビ・ビデオに加え、パソコンやテレビゲーム、カードゲームなど、室内での娯楽が増え、身体運動を伴う遊びが減り、眼精疲労、姿勢の悪さ、睡眠不足といった身体面への悪影響、対人コミュニケーションの不足と偏りにより、社会性を培う経験が不足するといった、心理面への悪影響が懸念されています。

6)思春期の子供がもちやすい問題行動と家族機能

思春期の問題行動.png

[設問] 第2次性徴で性差を意識lして、自分の性をうけいれるのを何というか?

イ 性同一性  ロ 自我の確立  ハ 性衝動  ニ 性差別

                               正解 (

[設問] 現代の子供たちの特徴について述べたものを一つ選べ。

イ 地域の中で年齢の違うものが集まって遊ぶ。

ロ 近隣の大人たちの監視のもとに遊ぶ。

ハ 年長者に遊びのルールを学んでいく。

ニ 異年齢集団をつくって遊ぶことがなくなった。

                                    正解 (

[設問] 思春期の死因で不慮の事故とともに多いのは何か?

イ 自殺  ロ 肺炎  ハ 心疾患  ニ 脳血管疾患

                                    正解 (


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小児看護学(16)(思春期の子供の健康増進のための看護) [小児看護学]

7.思春期の子供の健康増進のための看護

1)セルフケアと保健教育

・ 小・中・高等学校各期の学習指導要綱に基づく保健教育は、障害を通して自らの健康を管理し、改善していくことができるような資質や能力の基礎を培うことを目的としています。

思春期.png

2)食生活

・ 急激な身体的発育(第2発育急進期)と活動に応じたエネルギー供給、および蛋白質や鉄分、カルシウムの摂取を始め、バランスよく栄養を摂取することがこの時期には大切です。

・ 思春期には、子供の生活状況(部活動など)に応じた食習慣・態度が形成されます。 栄養面よりも個人の嗜好や手軽さの重視、夜型生活の影響によって、スナック類を間食したり夜食を食べる、朝食を抜く等と食生活が乱れることが多くなります。

・ この時期は、エネルギー所要量が最も高くなる時期(男子16〜17歳、女子13〜14歳)です。 また骨密度も最大となります。 女子は月経の開始に伴う鉄欠乏性貧血防止のために、鉄分の摂取が必要となります。

・ 思春期のダイエットは、女子では貧血、月経不順、体重減少性無月経などをひきおこす恐れがあります。

3)親からの自立

・ 思春期は、子供から大人へと変わる時期で、自立心と依存心の共存したアンビバレントで不安定な時期でもあります。

・ 親との関係では、「親の言うことは聞かず、いちいち反抗する」といった時期 (第2反抗期) を迎えます。 しかし、これは同時に親の子離れを促進させることにもなります。

・ 思春期には、自我を発達させて親密な友人関係を持ちながら、アイデンテイテイの確立へと向かいます。 一方では、親とは精神的な依存から脱却して対等な関係になり、心理的離乳を経験することになります。

[設問] 思春期は乳幼児期とともに発育の目立つ時期であるが、何と呼ばれるか?

イ 第1次発育急進期

ロ 第2次発育急進期

ハ 臨界期

ニ 成長期                  正解 (

[設問] 女子でエネルギー所要量が最も高い時期は、一般にどれか?

イ 10~12歳  ロ 13~14歳  ハ 15~16歳  ニ 17~18歳

                        正解 (

[設問] 男子でエネルギー所要量が最大となるのは、一般にどれか?

イ 12~13歳  ロ 14~15歳  ハ 16~17歳  ニ 18~19歳

                       正解 () 

 

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