過去問を考えてみよう(2871) [過去問解析]
2871. A君は1年前から気管支喘息の急性増悪〈発作〉を起こして救急外来の受診を繰り返していることが分かった。看護師がA君に今の症状に対する認識を確認すると「喘息発作が起きていて、家で吸入をしても治まらなかった」と答えた。学校生活や服薬については「学校は好きだけど、体育は嫌だな。吸入が面倒くさい。吸入しなくても発作が起きなければいいんでしょ」と話した。看護師は、急性増悪〈発作〉を繰り返しているA君のセルフケアへの支援をする必要があると考えた。
A君への看護師の対応で最も適切なのはどれか。
1.毎日運動するよう勧める。
2.お薬手帳を持ち歩くよう伝える。
3.A君と服薬管理について話し合う。
4.喘息発作があったことを母親から担任の先生に伝えるよう提案する。
正解(3)
[解説]体育は嫌だと言っているので、1は×。お薬手帳を持ち歩くことは最優先すべきこととは思われず、2も×。4はセルフケアにならず、×。正解は3。
次の設問に挑戦してください。
[設問]気管支喘息の症状が悪化しやすい時間帯はどれか。
イ.午前中
ロ.正午ころ
ハ.夕方
ニ.深夜から明け方 正解は次回に!!
前回の設問の正解は、ロの「第二反抗期」でした。
過去問を考えてみよう(2870) [過去問解析]
2870. 救急外来で、吸入と点滴静脈内注射が行われA君の症状は軽快した。A君は、医師や看護師による問診には素直に答えているが、心配する母親には「病院に来るほどじゃないんだよ。入院はしないからな」と発言し、反抗的な態度をとっている。
このときの看護師の対応で適切なのはどれか。
1.A君に発言の理由を尋ねる。
2.A君ではなく母親から病状を聴取する。
3.母親への態度は問題行動であるとA君に忠告する。
4.親子関係に問題があるのではないかと母親に伝える。
正解(1)
[解説]年齢を考慮すれば、反抗期と思われ、理解能力はあると思われるので、まずは本人から事情を聴くべきで、正解は1。
次の設問に挑戦してください。
[設問]思春期の反抗期は一般に何と呼ばれるか。
イ.第一反抗期
ロ.第二反抗期
ハ.第三反抗期
ニ.第四反抗期 正解は次回に!!
前回の設問の正解は、ロの「4段階」でした。
過去問を考えてみよう(2869) [過去問解析]
次の文を読み2869~2871の問いに答えよ。
A君(11歳)は両親と3人で暮らしている。5歳で気管支喘息と診断され、現在は抗アレルギー薬とステロイドの吸入薬が処方されている。本日、学校から帰ってきた後から咳嗽がみられ元気がなかった。夕食はあまり食べずに就寝した。夜間になり「苦しくて眠れない」と訴え、母親と救急外来を受診した。口元で喘鳴が著明であり、問診すると途切れ途切れに話した。受診時のバイタルサインは、体温36.9℃、呼吸数32/分、心拍数120/分、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO₂〉92%(room air)であった。
2869.A君の気管支喘息の発作強度はどれか。
1.小発作
2.中発作
3.大発作
4.呼吸不全
正解(2)
[解説]小発作であれば、途切れずに話せ、SpO₂は96%以上なので、1は×。大発作であれば、SpO₂は91%以下なので、3も×。呼吸不全では意識レベルが低下しており、会話は不能なので、4も×。正解は2。
次の設問に挑戦してください。
[設問]喘息の急性増悪の重症度は何段階か。
イ.3段階
ロ.4段階
ハ.5段階
ニ.6段階 正解は次回に!!
前回の設問の正解は、ハの「腸骨」でした。
過去問を考えてみよう(2868) [過去問解析]
2868. 数日後、両親から「Aが亡くなることをAの兄にどのように説明したらよいでしょうか。私たちでは、うまく説明できません」と相談があった。
看護師の両親への対応で適切なのはどれか。
1.「お兄ちゃんが病状を尋ねてくるのを待ちましょう」
2.「頑張っているA君のために、お兄ちゃんには治ると説明しましょう」
3.「看護師も同席してお兄ちゃんに説明する機会を設けることができます」
4.「ドナーになったお兄ちゃんががっかりするので説明しないでおきましょう」
正解(3)
[解説]10歳の子供は説明が理解できると思われるので、1は×。嘘はだめで、2も×。説明可能と思われるので、4も×。正解は3。
次の設問に挑戦してください。
[設問]成人の骨髄穿刺で最も推奨される部位はどこか。
イ.胸骨
ロ.腰椎棘突起
ハ.腸骨
ニ.脛骨 正解は次回に!!
前回の設問の正解は、ロの「急性リンパ性白血病」でした。
過去問を考えてみよう(2867) [過去問解析]
2867. A君の造血幹細胞移植は無事に終了したが、終了後6か月で2度目の再発をし、化学療法が行われたが寛解しなかった。医師から両親にA君は終末期にあること、余命2か月程度であることが伝えられた。両親は「2度目の再発と聞いて覚悟していた。延命するための治療はしなくてよいと考えています。在宅療養に切り替えてAと家で過ごしたいが、できることと、できないことを教えてほしいです」と話した。
両親への看護師の返答で適切なのはどれか。2つ選べ。
1.「遊園地には行けません」
2.「幼稚園に登園できます」
3.「食べ物の制限はありません」
4.「痛みが出た場合、自宅では痛みを和らげる治療はできません」
5.「感染対策のため、お兄ちゃんとの接触をできるだけ制限してください」
正解(2,3)
[解説]状態によっては遊園地に行くことも可能で、1は×。痛みへの在宅治療は可能であり、4も×。家族との接触を制限する必要はなく、5も×。正解は2と3。
次の設問に挑戦してください。
[設問]小児白血病で最も多いのはどれか。
イ.急性骨髄性白血病
ロ.急性リンパ性白血病
ハ.慢性骨髄性白血病
ニ.慢性リンパ性白血病 正解は次回に!!
前回の設問の正解は、イの「児童福祉法」でした。
過去問を考えてみよう(2866) [過去問解析]
次の文を読み2866~2868の問いに答えよ。
A君(5歳)は父親(40歳)、母親(38歳)と兄(10歳)の4人家族である。A君は生後6か月のときに白血病と診断され化学療法で寛解し、退院後は幼稚園に登園していた。4歳になって再発し、兄を骨髄ドナーとした造血幹細胞移植を受けた。
2866. A君が利用できる制度はどれか。
1.自立支援医療
2.指定難病の医療費助成
3.未熟児養育医療の給付
4.小児慢性特定疾病医療費助成
正解(4)
[解説]白血病は、小児慢性特定疾病の対象ですから、正解は4。
次の設問に挑戦してください。
[設問]小児慢性特定疾病医療費助成制度はどの法律に基ずくものか。
イ.児童福祉法
ロ.医療法
ハ.健康増進法
ニ.社会福祉法 正解は次回に!!
前回の設問の正解は、ニの「60歳以上の高齢者」でした。
過去問を考えてみよう(2865) [過去問解析]
2865. Aさんは順調に回復したため、退院が決まった。退院後の慢性閉塞性肺疾患〈COPD〉の治療は、在宅酸素療法〈HOT〉は導入せずに薬物療法を継続することになった。Aさんは、看護師に「退院後も自宅で生活したい」と話している。近隣に家事を手伝ってくれる親戚や友人はいない。
Aさんへの退院指導の内容で適切なのはどれか。2つ選べ。
1.肺炎球菌ワクチンの接種を勧める。
2.水分を制限するよう指導する。
3.糖分を制限するよう指導する。
4.配食サービスの利用を勧める。
5.毎日の散歩を勧める。
正解(1,4)
[解説]肺炎予防が必要であり、また、栄養管理が必要と思われるので、正解は1と4。
次の設問に挑戦してください。
[設問]肺炎球菌ワクチンの接種が進められているのはどの世代か。
イ.乳幼児
ロ.小学生
ハ.20歳代
ニ.65歳以上の高齢者 正解は次回に!!
前回の設問の正解は、ハの「35~45Torr」でした。
過去問を考えてみよう(2864) [過去問解析]
2864. Aさんは入院し、抗菌薬の点滴静脈内注射と酸素投与が開始された。病棟内の歩行の許可が出て、食事も全粥食を半分程度は食べることができた。
Aさんに起こりうる症状で最も注意が必要なのはどれか。
1.貧血
2.便秘
3.高血糖
4.CO₂ナルコーシス
正解(4)
[解説]COPDであり、酸素吸入下では呼吸抑制がかかり、動脈血二酸化炭素分圧がさらに高くなる可能性があり、正解は4。
次の設問に挑戦してください。
[設問]動脈血二酸化炭素分圧の基準値はどれか。
イ.80~100Torr
ロ.50~70Torr
ハ.35~45Torr
ニ.5~25Torr 正解は次回に!!
前回の設問の正解は、イの「喫煙習慣」でした。
過去問を考えてみよう(2863) [過去問解析]
次の文を読み2863~2865の問いに答えよ。
Aさん(75歳、男性)は1人暮らしで、妻とは5年前に死別し、子どもはいない。57歳のときに慢性閉塞性肺疾患〈COPD〉と診断された。他に既往はない。20歳から喫煙していたが、今は禁煙している。エレベータのないアパートの4階に住んでおり、家事動作時に息苦しさが出現することもあったが、日常生活動作〈ADL〉は自立していた。妻が亡くなってからは食事が不規則になり、インスタント食品ばかり食べていた。入浴はせず、週に1回シャワーを浴びていた。
1週間前から日常生活動作〈ADL〉でも息苦しさが増強し、食欲がなく、ほとんど食事をしなかったが、ジュースを500mL/日は飲んでいた。昨日の夕方に37.8℃の発熱があったため、本日かかりつけの病院を受診した。
受診時の身体所見:体温37.6℃、呼吸数24/分、脈拍94/分、整、血圧138/88mmHg、経皮的動脈血酸素飽
和度〈SpO₂〉82%(room air)。動脈血血液ガス分析(room air):動脈血酸素分圧〈PaO₂〉
45Torr、動脈血二酸化炭素分圧〈PaCO₂〉58Torr。
検査所見:赤血球420万/μL、Hb10.3/dL、白血球9,500/μL、総蛋白5.8g/dL、アルブミン3.4g/dL、空
腹時血糖98mg/dL、CRP10.1mg/dL。
医師の診察の結果、Aさんは慢性閉塞性肺疾患〈COPD〉の急性増悪と診断された。
2863. このときのAさんの状態はどれか。
1.うつ熱
2.高血圧
3.呼気の延長
4.皮膚の掻痒感
正解(3)
[解説]動脈血液ガス分析の結果を踏まえれば、COPDによる呼気の延長が起きていることは疑いようもなく、正解は3。
次の設問に挑戦してください。
[設問]COPDの原因と考えられているのはどれか。
イ.喫煙習慣
ロ.長期間の飲酒歴
ハ.肥満
ニ.高血圧 正解は次回に!!
前回の設問の正解は、イの「急性硬膜外血種」でした。
過去問を考えてみよう(2862) [過去問解析]
2862. 開頭手術後2日、Aさんの全身状態は良好で、硬膜外ドレーンの排液も異常所見はなく経過している。看護師が訪室するとAさんは仰臥位で開眼し、「目が覚めたら病院にいて手術も終えていたので驚きました。今は気分もよいが、寝てばかりで背中が痛くなってきたので体勢を変えたい」と話す。
看護師の対応で適切なのはどれか。
1.仰臥位を保持する。
2.頭側を30度挙上する。
3.頭側を60度挙上する。
4.頭側を90度挙上する。
正解(2)
[解説]硬膜外ドレーンでは、軽い陰圧をかけてゆっくりとドレナージするべきで、正解は2。
次の設問に挑戦してください。
[設問]発症早期に「意識清明期」がみられることがあるのはどれか。
イ.急性硬膜外血腫
ロ.慢性硬膜下血腫
ハ.脳出血
ニ.脳梗塞 正解は次回に!!
前回の設問の正解は、ロの「動眼神経」でした。