過去問を考えてみよう(2015) [過去問解析]
2015. 退院後、Aさんは痛みが強くなってきたため、主治医はオキシコドン塩酸塩を増量したが、Aさんは眠気が強くなり「薬を飲みたくない」と訴えた。そのため、フェンタニル貼付剤に切り替え、レスキュー薬としてフェンタニルクエン酸塩舌下錠が処方された。訪問看護師によるAさんの家族への疼痛緩和のための薬物療法の指導で適切なのはどれか。
1.副作用で便秘が生じた場合には貼付しない。
2.残ったオキシコドン塩酸塩は自宅で保管する。
3.レスキュー薬は使用間隔を気にせず使用してよい。
4.フェンタニル貼付剤の交換時に家族が貼付面に触れないようにする。
正解(4)
[解説]疼痛コントロールが最優先なので、1は×。残ったオキシコドン塩酸塩は病院で保管管理が必要であり、2も×。レスキュー薬も使用間隔は守るべきで、3も×。正解は4。
次の設問に挑戦してください。
[設問]麻薬拮抗薬はどれか。
イ.ナロキソン
ロ.モルヒネ
ハ.フェンタニル
ニ.コデイン 正解は次回に!!
前回の設問の正解は、ニの「S状結腸と直腸」でした。
過去問を考えてみよう(2014) [過去問解析]
次の文を読み2014、2015、2016の問いに答えよ。
Aさん(57歳、男性)は、妻(55歳)と長女(28歳)の3人暮らし。4年前に直腸癌と診断され、手術を受けてストーマを造設した。その後、Aさんは直腸癌を再発し、治療を行ったが効果がなく、腹部のがん疼痛を訴えたため、疼痛をコントロールする目的で入院した。主治医からAさんと家族に余命4か月程度と告知され、Aさんは「痛みは取り除いてほしいが、延命治療は望まない。自宅で好きなことをして過ごしたい」と話している。現在、Aさんはオキシコドン塩酸塩を1日2回内服し、痛みがなければ日常生活動作<ADL>は、ほぼ自立している。
2014. Aさんは退院後に訪問診療と訪問看護を利用することになり、今後の支援の方向性を確認するため、退院前にAさんと家族も参加するカンファレンスを開催した。カンファレンスで確認する内容で最も優先度が高いのはどれか。
1.看取りの場所
2.ストーマパウチの交換方法
3.訪問リハビリテーションの必要性
4.退院後の生活でAさんが行いたいこと
正解(4)
[解説]余命4か月程度で、延命治療は望まず、「自分で好きなことをして過ごしたい」とのことなので、正解は4。
次の設問に挑戦してください。
[設問]日本人における大腸癌の好発部位はどこか。
イ.上行結腸
ロ.横行結腸
ハ.下行結腸
ニ.S状結腸と直腸 正解は次回に!!
前回の設問の正解は、ハの「100人に1人」でした。
過去問を考えてみよう(2013) [過去問解析]
2013. 入院後1か月、Aさんは十分な休養が得られた。退院後の職場復帰にあたり、Aさんから「仕事がうまくいかないと、すごく混乱して落ち着かなくなってしまう。そうなった時はどうしたら良いか」と看護師に相談があった。Aさんへの助言で適切なのはどれか。
1.「混乱するAさんを職場の人がどう見ているか想像しましょう」
2.「多くの人からアドバイスをもらいましょう」
3.「混乱した原因を周囲の人に説明しましょう」
4.「1人で落ち着ける場所に移動しましょう」
正解(4)
[解説]1と2では却って混乱をまねくと思われ、×。周囲の人に説明しても問題が解決するとは思えず、3も×。正解は1。
次の設問に挑戦してください。
[設問]自閉症スペクトラム障害の発生頻度は約どれくらいと言われているか。
イ.1000人に1人
ロ.500人に1人
ハ.100人に1人
ニ.50人に1人 正解は次回に!!
前回の設問の正解は、ロの「クレーン現象」でした。
過去問を考えてみよう(2012) [過去問解析]
2012. 入院中のAさんは、面会や検査等の予定が急に変更になると混乱し、看護師に対して予定を繰り返し確認することがあった。このときのAさんへの看護師の対応で適切なのはどれか。
1.文字や図を用いて説明する。
2.確認を繰り返す理由を尋ねる。
3.複数の情報を同時に提供する。
4.状況を考えて行動するよう説明する。
正解(1)
[解説]自閉症スペクトラム障害では、文字や図形になどへの関心が強く、口頭で説明が通らないときは、それらを用いて説明するのがよいと思われます。正解は1。
次の設問に挑戦してください。
[設問]発達障害のおいて、目の前の親の手をとって玩具などを取ろうとする動作を何と呼ぶか。
イ.ケブナー現象
ロ.クレーン現象
ハ.ガワーズ徴候
ニ.ケルニッヒ徴候 正解は次回に!!
前回の設問の正解は、イの「社会的コミュニケーションにおける欠陥」でした。
過去問を考えてみよう(2011) [過去問解析]
次の文を読み2011、2012、2013の問いに答えよ。
Aさん男性(26歳、会社員)は、高校時代に自閉症スペクトラム障害の診断を受け、外来通院をしながら仕事を続けていた。これまでの職場ではストレスが少なく、規則正しい生活ができていた。しかし、1か月前に新しい職場に異動になってから生活が不規則となり、数日前より無断欠勤が続いている。同居している家族に対してAさんは「家にいると仕事のことばかり考えてしまい眠れない。食欲もないし、環境を変えてゆっくり休みたい」と話したため、Aさんは家族とともに精神科外来を受診し、休養目的で任意入院することになった。
2011. 看護師が入院時に聴取する情報で優先度が高いのはどれか。
1.業務量の変化
2.職場での人間関係
3.最近1か月の生活状況
4.無断欠勤に対する親の反応
生活(3)
[解説]1か月前から変化が起きているので、正解は3。
次の設問に挑戦してください。
[設問]自閉症スペクトラム障害の中核症状はどれか。
イ.社会的コミュニケーションにおける欠陥
ロ.てんかん
ハ.知的障害
ニ.易刺激性 正解は次回に!!
前回の設問の正解は、ハの「1~2週間」でした。
過去問を考えてみよう(2010) [過去問解析]
2010. 生後3日。看護師が朝の観察を行った時の児の状態は、体温37℃、呼吸数40/分、心拍数130/分。体重2,680g。顔面と胸部の皮膚に黄染が認められる。その他の部位は淡紅色である。手関節と足関節の皮膚に落屑がある。尿は6回/日、便は2回/日で移行便である。児の状態で生理的特徴から逸脱しているのはどれか。
1.体温
2.呼吸数
3.皮膚色
4.体重減少率
5.皮膚の落屑
正解(4)
[解説]体温、呼吸数、皮膚色、皮膚の落屑は正常範囲。出生時体重は3,000gで生後3日で2,680gですから、体重減少率は10%を超えています。正解は4。
次の設問に挑戦してください。
[設問]新生児にみられる黄疸は、通常どれくらいで消えてしまうか。
イ.生後3日
ロ.生後5日
ハ.生後1~2週間
ニ.生後1~2か月 正解は次回に!!
前回の設問の正解は、ニの「28日」でした。
過去問を考えてみよう(2009) [過去問解析]
2009. 生後1日。児の状態は、体温37.0℃、呼吸数48/分、心拍数120/分、呼吸音は異常なし。体重2,850g。出生後から現在までの状態は安定していた。母親も分娩時の疲労から回復し、産後の状態も安定しているため、母児同室を開始することとなった。この施設では、自律授乳を行っている。母親へのオリエンテーションの内容で適切なのはどれか。
1.「新生児室へ行く時は、赤ちゃんをコットに寝かせて移動してください」
2.「沐浴の時は、赤ちゃんのネームバンドを外しましょう」
3.「赤ちゃんの体温1時間おきに測ってください」
4.「授乳は3時間ごとにしてください」
正解(1)
[解説]新生児のネームバンドは退院時まで外さないのが原則なので、2は×。現在の状態であれば、体温測定の1時間おきは頻繁過ぎで、3も×。自律授乳は児が欲しがるときに欲しがるだけ飲ませることなので、4も×。正解は1。
次の設問に挑戦してください。
[設問]新生児とは、一般に生後何日未満を指すか。
イ.7日
ロ.14日
ハ.21日
ニ.28日 正解は次回に!!
前回の設問の正解は、イの「38℃以上」でした。
過去問を考えてみよう(2008) [過去問解析]
次の文を読み2008、2009、2010の問いに答えよ。
在胎39週4日で、正常分娩で出生した児。出生体重3,000g、身長48.0cm。出生直後、児に付着していた羊水をふき取り、インファントラジアントウォーマーの下で観察を行った。体温37.5℃、呼吸数56/分、心拍数150/分、呼吸音は異常なし。看護師は観察を終え、温めておいたベビー服を着衣させ、同様に温めておいた寝具を用いて準備をしたコットに児を寝かせた。コットは壁際や窓辺を避け、空調の排気口からの風が当たらない場所に配置した。
2008. 看護師が児の体温保持のために行ったことと、それにより予防される熱の喪失経路との組合せで正しいのはどれか。
1.羊水をふき取ったこと --- 蒸散
2.観察をインファントラジアントウォーマーの下で行ったこと --- 対流
3.温めたベビー服と寝具を用いたこと --- 輻射
4.風が当たらない場所にコットを配置したこと --- 伝導
正解(1)
[解説]インファントラジアントウォーマーは、羊水でぬれた皮膚を素早く乾かし、ヒーターで体温低下を予防するもので、輻射予防、2は×。温めたベビー服や寝具を用いたのは伝導の予防であり、3も×。風にコットをあてないようにしたのは対流の予防であり、4も×。正解は1。
次の設問に挑戦してください。
[設問]一般に新生児での病的体温とされるのは、どれか。
イ.38℃以上
ロ.37.5℃以上
ハ.37℃以上
ニ.36.8℃以上 正解は次回に!!
前回の設問の正解は、イの「母子保健法」でした。
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過去問を考えてみよう(2007) [過去問解析]
2007. Aさんは「初めての育児なので不安です。実家の母が手伝いに来てくれる予定ですが、夫は忙しくていつも22時ころにならないと帰ってきません」と言う。Aさんへの看護師の対応で最も適切なのはどれか。
1.「新生児訪問指導の時に相談してください」
2.「夫に早く帰ってきてもらうよう相談してください」
3.「実母以外にも手伝ってくれる人をみつけましょう」
4.「育児について不安に思っている内容を一緒に確認しましょう」
正解(4)
[解説]1は突き放すような対応で×。2は夫に負荷をかけることになり×。助けてくれる人を増やすことで解決できるとは思えず、3も×。正解は4。
次の設問に挑戦してください。
[設問]新生児訪問指導事業はどの法律に基づくものか。
イ.母子保健法
ロ.地域保健法
ハ.健康増進法
ニ.児童福祉法
前回の設問の正解は、ロの「8回」でした。
過去問を考えてみよう(2006) [精神看護学]
2006. 妊婦健康診査後、Aさんは「数日前から頻回に尿意を感じるようになり、夜間もトイレに行くために目が覚め、よく眠れない」と看護師に訴えてきた。Aさんに排尿時痛および残尿感はない。Aさんへの看護師の対応で適切なのはどれか。
1.水分摂取を促す。
2.骨盤底筋群の運動を促す。
3.分娩後には改善する可能性が高いと説明する。
4.睡眠薬の処方について医師に相談すると伝える。
正解(3)
[解説]水分摂取を増やせば、排尿回数が増えるので、1は×。骨盤底筋群の問題による腹圧性尿失禁ではないので、2も×。尿意があるために頻回に起きているわけで、4は×。正解は3。
次の設問に挑戦してください。
[設問]一般に、朝起きてから就眠までの排尿回数が何回以上になると、頻尿と言うか。
イ.5回
ロ.8回
ハ.10回
ニ.13回 正解は次回に!!
前回の設問の正解は、ハの「2,500~3,999g」でした。