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小児看護学(22)(さまざまな状況にある子供と家族への看護) [小児看護学]

2)検査や処置を受ける子供と家族

(1)発達に応じた説明と同意

・ 子供にとっての検査・処置(特に、注射、採血、骨髄穿刺、腰椎穿刺など痛みを伴う侵襲の大きな処置)は、身体的苦痛に加え不安や恐怖、羞恥など精神的苦痛も大きくなります。

・ 検査・処置に対する子供の理解と反応に対しては、乳児では啼泣の程度や表情などから恐怖、緊張を察して、声かけを絶やさずに行い、準備を整えることが大切です。

・ 幼児・学童には、前もってタイミングをみて、「何のために」 「どんなこと」をするのか、「どうしたらいいのか」、安全に、早く、かつ頑張れるようにナースや家族がどのようにサポートするのかを、具体的に子供のわかる言葉で話して、同意と協力を得るようにします。

・ 子供への説明は、事前にわかりやすい言葉ではっきりと伝えます。 またその際には、家族への説明と協力を得ることが大切です。

子供への説明.png

(2)検査・処置の前・中・後の観察と安全・安楽への援助

・ 検査・処置前には、安全・確実かつスムーズに検査・処置を終えることができるように、子供の授乳や食事を控え、事前に物品の準備を整えておきます。 また、処置室や検査室は、子供達が少しでも快適で安心感を持てるように照明、キャラクターの壁飾り、お気に入りのおもちゃの利用など、支障のない範囲で工夫をします。 また、家族の協力の下で抱っこなど子供とのスキンシップを図り、少しでも気持ちの安定を保つように努めます。

・ 検査・処置中は、各検査・処置に応じた固定を行います。 顔色や意識、呼吸状態、各種モニターなど、子供の全身状態を観察しながら、苦痛のために泣き・叫び・暴れるなど子供自身の抵抗によって安全が脅かされることがないように、あやし、やさしく検査・処置の進行の様子を伝え、常に励ましの言葉をかけるようにします。

・ 検査・処置後は、物品を確実に片付け、子供の安全を確認し、検査・処置の終りを伝えます。 また、自らの経験を自信につなげることができるように、家族とともに子供の頑張りを十分にほめ、ねぎらうことが大切です。

[設問] 検査・処置の子供への説明で、正しいものを一つ選べ。

イ 幼児や学童には、理解できないので、家族にだけ行う。

ロ 説明は、認知発達に応じた言葉を使う。

ハ 子供では羞恥心はほとんどないので、プライバシーへの配慮は不要である。

ニ 学童期でも、家族の同意があれば、子供の同意を得るよう努力する必要はない。

                     正解 (


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