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小児看護学(23)(さまざまな状況にある子供と家族への看護) [小児看護学]

(3)バイタルサインの測定

・ 小児のバイタルサイン(生命徴候)は、発達段階によって変化します。 発達段階による正常値を把握の上で、正確に測定するため安静状態にて測定します。

・ バイタルサインは、体温、心拍(脈拍)、呼吸、血圧をさしますが、特に乳幼児では、医師や看護師、あるいは聴診器や血圧計、体温計などへの恐れ、あるいは興味・関心が正確な測定を妨げることがありますので、発達各期の、子供に応じた測定技術や工夫を必要とします。

・ 乳幼児は体温調節機能が未熟で、環境によって容易に変動しますので、時間や測定部位などの測定条件を整えることが大切です。 新生児期から学童まで平均腋窩温は37℃前後とされています。

・ 心拍(脈拍)の測定は、数だけでなく、緊張の程度、不整・雑音および左右差の有無を1分間測定します。 測定方法には、橈骨動脈や浅側頭動脈、頸動脈、腋窩、上腕、大腿、膝窩、足背の各動脈での触診法と、聴診器を用いて心拍数を測る聴診法があります。

年齢別脈拍数.png

・ 乳児の呼吸様式は腹式呼吸ですが、幼児では胸腹式呼吸、学童期になると胸式呼吸へと変わっていきます。

・ 呼吸測定では、胸腹部の上下運動を観察し、数、深さ、規則性を1分間測定します。 聴診器使用の場合は、呼吸音、エア入りの程度、左右差をチェックします。 また、鼻翼呼吸や陥没呼吸の有無などもあわせて観察します。

・ 呼吸数は、新生児では1分間に40〜50回、乳児は30〜40回、幼児は20〜30回、成人では15〜20回となります。

・ 血圧測定は、測定部位に合わせて適切なマンシェットを選択して巻き、各動脈触知部位に聴診器を当てて測定します。 また、血栓や麻痺、心疾患がある場合は、四肢の血圧を測定するようにします。

・ 子供の血圧は変動しやすいので、仰臥位、安静時に測定します。 新生児や未熟児、重症の子供で聴診できない場合は、超音波血圧計を使います。

・ 血圧は、新生児には60〜80/60、乳児は90/60、幼児は100/60、学童期は100〜120/60〜70、成人で120/80くらいになります。

[設問] 新生児の呼吸数は、一分間にどれくらいか?

イ 15~20回  ロ 20~30回  ハ 30~40回  ニ 40~50回

                                正解 (

[設問] 学童期の血圧は、平均的には、つぎのどれか?

イ 120/80  ロ 100~120/60~70  ハ 100/60  ニ 90/60  ホ 60/60

                               正解 (


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