成人看護学(25)(栄養摂取・代謝障害を持つ患者への看護) [成人看護学]
(5)咀嚼・嚥下訓練
・ 経口摂取を開始するには、日中覚醒(JCSで1桁)し、全身状態が安定していることが条件となります。
・ 咀嚼・嚥下訓練には、食物を使う直接的訓練と使わない間接的訓練があります。
・ 患者と家族には、嚥下訓練の必要性と訓練方法を十分に説明し理解してもらいます。
・ 経口摂取訓練の時は、必ず吸引器を準備しておき、訓練の始めと終りには、必ず口腔ケアを行います。経口摂取訓練は、1食30分以内を目安とします。
・ 嚥下しやすく、誤嚥しにくい食物形態はゼラチンタイプです。
(6)嚥下障害部位に応じた摂取の援助
(7)経管・経腸栄養法の管理と指導
・ 経鼻的、あるいは空腸瘻、胃瘻を通したチューブを介して栄養成分を注入する方法を経腸栄養方法といいます。 また、口腔からチューブを挿入する間歇的経口管栄養法(IC法)があります。
・ チューブの固定で鼻翼に褥瘡をつくらないように固定し、絆創膏は毎日取り替えます。
・ 胃瘻・空腸瘻チューブの挿入部の皮膚の異常の有無を毎日観察します。
・ 患者・家族には経腸栄養法の意義について十分な説明を行い、理解と協力を得ます。
・ 注入後、逆流防止のため最低30分は座位またはベッドアップしておきます。
[設問] ベッド臥床の脳卒中患者の食介助について正しいものを一つ選べ。
イ 患者さんの患側に立って行う。
ロ 体幹は前に傾け、頸部は伸展させた体位がよい。
ハ 片麻痺がある場合、健側を下にした半側臥位で頸部を患側に向けた姿勢がよい。
ニ 口腔内の送りこみがよくない場合は、顔を下向きにした嚥下がよい。
正解 (ハ)