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成人看護学(40)(内部環境調節障害を持つ患者への看護) [成人看護学]

2)内分泌機能障害の看護

(1)甲状腺切除術時の生活指導

・ 甲状腺切除後は、甲状腺機能低下症となりますので甲状腺ホルモン製剤を服用することになります。 その際、服薬指導が必要となります。 甲状腺切除時に上皮小体も喪失すると、上皮小体機能低下を生じます。 この際は、低カルシウム血症によるテタニーがおこることを説明し、発生時は受診するよう指導しておきます。

・ 創部はケロイド・瘢痕化予防のためサージカルテープ固定が必要となりますから、無理にテープをはがさないよう説明しておきます。

(2)脳下垂体切除術時の生活指導

・ 手術により、抗利尿ホルモンの分泌不全のため尿崩症がおこることがありますが、その場合、ホルモン補充療法として副腎皮質ホルモン剤、甲状腺刺激ホルモン剤、抗利尿ホルモン剤などが投与されますから、指示量を厳重に守るよう指導します。

・ 視力・視野障害が残ることがある場合は、指導を行いそれによる危険を防止します。

(3)副腎摘出術時の生活指導

副腎敵宿.png

(4)ホルモン補充療法・抗ホルモン療法の生活指導

・ 適切なホルモン療法が行われていれば、普通に生活できることを説明します。

・ ホルモンの過不足の時の症状を本人と家族に説明します。また、治療に伴い気分の変調が生じる場合があることも説明しておきます。

・ 服薬を自己中断すると急性増悪し、生命に危険がおよぶこともある旨を伝えておきます。

・ ホルモンバランス失調時は、病気と症状の関係について本人と家族に理解を促し、周囲の人々の理解が得られるよう人間関係の調整に当たります。 また、薬物療法の目的、処方された与薬量、作用・副作用について説明し、適切に服薬が継続できるよう生活レベルに応じた説明を行います。

[設問] 甲状腺切除時に起る可能性のあるものを二つ選べ。

イ 徐脈

ロ 低カルシウム血症

ハ 低ナトリウム血症

ニ 多汗

ホ 高体温              正解 (

[設問] 脳下垂体切除に障害が起ることのある脳神経は次のどれか?

イ 嗅神経  ロ 視神経  ハ 動眼神経  ニ 滑車神経

                     正解 (