人体の構造と機能 第71回(内分泌系の構造と機能) [人体の構造と機能]
(4)副腎
《構造》
・副腎は、腎臓の上にあって、5~6gの重さがあります。
・副腎には、皮質と髄質があります。
・副腎皮質は、球状帯、束状帯、網状帯に区別されます。
《機能と生理》
A)副腎皮質から分泌されるホルモン
・副腎皮質ホルモンは、糖代謝に関与する糖質コルチコイド(グルココルチコイド)と電解質代謝に関与する鉱質コルチコイド(ミネラルコルチコイド)に分けられます。副腎皮質から分泌されるホルモンは、コレステロールから合成されます。
B)糖質コルチコイド
・糖質コルチコイドには、コルチゾールとコルチコステロンがあります。
・糖質コルチコイドは、ストレス時にその産生・分泌が亢進し、身体の抵抗性を高めます。また、コレステロールの合成も高めています。
C)鉱質コルチコイド
・鉱質コルチコイド、アルドステロンの合成・分泌はアンギオテンシンIIによって促進されます。
・アルドステロンは、尿細管でのNa+と水の再吸収を高め、K+の排泄を促進し、血漿量を増やして血圧を上昇させます。
D)副腎髄質から分泌されるホルモン
・副腎髄質からは、アドレナリンとノルアドレナリンが分泌されます。肉体的なストレスが加わると、アドレナリンが分泌されるのです。
[設問] 副腎皮質から分泌される鉱質コルチコイドは次のうちどれか? 一つ選べ。
イ コルチゾール ロ コルチコステロン ハ アルドステロン ニ アドレナリン
正解 (ハ)
[設問] アンギオテンシンIIによって、その分泌が促進され、血圧を上昇させるのは、次のうちどれか? 一つ選べ。
イ コルチゾール ロ コルチコステロン ハ アルドステロン ニ アドレナリン
正解 (ハ)