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人体の構造と機能 第68回(内分泌系の構造と機能) [人体の構造と機能]

11.内分泌系の構造と機能

1)概念

・内分泌系の器官はホルモンを分泌し、そのホルモンが全身の臓器、組織、細胞で受容体に結合して物質代謝の調節を行っています。

[設問] 内分泌系の一次中枢はどこか?

イ 視床   ロ 視床下部   ハ 下垂体   ニ 扁桃体

                              正解 (

内分泌器官.png

・ホルモンは、化学構造から3種類に分類されます。

三種のホルモン.png

・3種類のホルモンのいろいろ

[設問] アミノ酸由来のホルモンを二つ選べ。

イ オキシトシン   ロ カルシトニン   ハ エストロゲン   ニ アドレナリン    ホ サイロキシン

                                    正解 (

ホルモンのいろいろ.png

・ホルモンの分泌は、フィードバックメカニズムで維持されています。

フィードバック.png
 
人体の構造と機能 第74回(運動器系の構造と機能)へ ⇒ http://shiratorik-kango.blog.so-net.ne.jp/2013-03-20-2

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人体の構造と機能 第67回(生殖器系の構造と機能) [人体の構造と機能]

(3)月経

・月経周期は、一般的には28日周期を示すが、若年時には長く、年齢を重ねるにつれて周期は28日に近づきます。

・エストロゲンは、子宮粘膜の増殖と子宮筋の増大と血管の増生、膣粘膜上皮の増殖を起こして、月経期から増殖期となります。また、エストロゲンは下垂体に働いて黄体形成ホルモンを分泌させます。黄体形成ホルモンは、黄体にプロゲステロンと少量のエストロゲンを分泌させます。

・プロゲステロンはエストロゲンとともに受精卵の着床に備えて子宮粘膜を増殖させ、分泌期に移行させます。妊娠が成立すれば、プロゲステロンは卵胞の成熟と排卵を抑制し、子宮粘膜の肥厚、血管の新生を促して、乳腺を発育させます。

・プロゲステロンは、視床下部に作用して、基礎体温を上昇させます。受精が行われないと、プロゲステロンの分泌は終わり、子宮粘膜は剥離して月経出血がおこります。

[設問] 妊娠成立後に排卵を抑制し、子宮粘膜の肥厚と血管の新生を促して乳腺を発育させるホルモンは次のどれか? 一つ選べ。

イ 黄体形成ホルモン   ロ 卵胞刺激ホルモン   ハ エストロゲン   ニ プロゲステロン

                                             正解 (

月経周期.png
これで生殖器系は終了です。次回からは、内分泌系に入ります。

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人体の構造と機能 第66回(生殖器系の構造と機能) [人体の構造と機能]

《機能と生理》

A)卵巣

・卵巣は、卵子を産生する生殖腺としての機能と、卵巣ホルモンを分泌する内分泌腺としての機能を持っています。

・思春期以降は、性腺刺激ホルモン放出ホルモンが、視床下部から分泌されるようになると、下垂体前葉に作用して、下垂体前葉で性腺刺激ホルモン(ゴナドトロピン)が産生・分泌され、卵巣(男性では精巣)に作用します。

・性腺刺激ホルモンの1つ卵胞刺激ホルモン(FSH)は、卵巣の卵胞を成熟させ、卵胞からはエストロゲンが分泌されます。また、性腺刺激ホルモンの1つ黄体形成ホルモン(LH)は排卵をおこし、排卵後の卵胞の黄体はエストロゲンとプロゲステロンを分泌します。

排卵.png

B)卵管

・卵管は、卵子と精子が出会い、受精する場です。

・排卵がおこると卵管采は動いて、排卵された卵子を取り込みます。

・取り込まれた卵子は、卵管の蠕動運動と線毛上皮細胞の動きで子宮に運ばれます。

・卵子と精子の結合である受精がおこる場合は、卵管の外側2/3の卵管膨大部で起こります。つまり、卵管は受精の場だということです。

C)子宮

・子宮は胎児を成長させる器官です。

・子宮筋層は、エストロゲンとプロゲステロンの働きで周期的に変化して、月経がおこります。月経は10~15歳ころに始まり(初潮、初経)、45~50歳ころに終わります(閉経)。

D)膣

・膣は、交接器としての役割と、出産時の産道の一部としての役割を持つ器官です。

[設問] 正しい組み合わせを、一つ選べ。

イ 卵管 --- 産道の一部

ロ 子宮 --- 受精の場

ハ 膣 --- 月経時の粘膜剥離

ニ 卵巣 --- 生殖腺と内分泌腺としての役割

                      正解 (


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人体の構造と機能 第65回(生殖器系の構造と機能) [人体の構造と機能]

C)膣・会陰(えいいん)

・膣は、長さが8~10cmで、上部は子宮膣部を囲み、下部は尿生殖膜を貫いて膣口(ちつこう)から膣前庭(ぜんてい)に開いています。膣の前方には尿道があって、後ろには直腸があり、前後に扁平な形をしています。

・膣の内部には横走するしわがあり、表面は重層扁平上皮によって覆われています。

・会陰は、広義には前は恥骨結合、後ろは尾骨、左右は坐骨結合で囲まれた四角形のエリアを言いますが、狭義には膣口から肛門までの部位を言います(男性では陰嚢から肛門まで)。

・会陰は、前方の尿生殖三角と後方の肛門三角に分けられます。

・尿生殖三角は、皮膚、浅会陰横筋(せんえいいんおうきん)、深会陰横筋(しんえいいんおうきん)、浅会陰隙(せんえいいんげき)、尿生殖膜で体腔と隔てられ、ここを尿道と膣(男性では尿道)が通過しています。

・肛門三角は、皮膚、浅会陰横筋、骨盤隔膜で体腔と隔てられ、ここを肛門管が通っています。


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人体の構造と機能 第64回(生殖器系の構造と機能) [人体の構造と機能]

(2)女性生殖器

《構造》

A)卵巣・卵管

・卵巣は左右1対で骨盤腔にあります。

・卵巣は、子宮の両側に広がる子宮広間膜の後面にある実質臓器で、重さが約7g、長さが2.5~5cm、厚さが0.5~1cmあります。

・卵巣は、皮質と髄質に分かれていて、皮質には様々な成熟段階の卵胞および黄体、白体があります。髄質は血管、リンパ管、神経に富んでいます。

・卵管は、子宮底から外側に向かう長さが8~15cmの管で、卵巣間膜(らんそうかんまく)の中にあります。卵管の卵巣側は卵管漏斗(らんかんろうと)となって腹腔に開き、その先端は卵管采(らんかんさい)となり、一部は卵巣の表面に達しています。

・卵管内壁は、線毛上皮で覆われています。

B)子宮

・子宮は、長さが7~8.5cm、重さが40~60gで、膀胱と直腸の間に位置しています。そして、正常では、前方に屈曲して膀胱の上で前方に傾いています。

・子宮底は卵管につながり、子宮体部、子宮頸部となり、子宮膣部は膣内に突出しています。

・子宮は、前方から膀胱子宮靭帯、側面からは基靭帯、後方から仙骨子宮靭帯によって支持されています。

・子宮粘膜は、月経で剥離する機能層と剥離しない基底層からなっています。

・子宮頸部の内腔は、管状になっていて、子宮頸管と呼ばれ、内膜は円柱上皮でできています。

・子宮頸部と直腸の間にはダグラス窩があります。

[設問] 子宮を支える靭帯は膀胱子宮靭帯、仙骨子宮靭帯のほかに何があるか? 下記より一つ選べ。

イ 鼠径靭帯  ロ 基靭帯   ハ 仙結節靭帯    ニ 仙棘靭帯

                                                     正解(

会陰.png

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人体の構造と機能 第63回(生殖器系の構造と機能) [人体の構造と機能]

《機能と生理》

A)精巣

・精巣の役割は、精子をつくることと男性ホルモンであるテストステロンを産生・分泌することです。

・精子の形成は思春期とともにはじまり、ほぼ一生にわたって持続します。

・精母細胞からは、テストステロンの作用によって、精子細胞を経て精子ができます。

・精母細胞は、染色体を46本有しています。1個の精母細胞は、有糸分裂で2個の精娘細胞になります。その後、精子細胞を経て4個の精子となります。

・精子は、頭部、頸部、中間部、尾部からなりたっています。

[設問] 精巣に関して正しい記述を一つ選べ。

イ 精巣の役割は、精子をつくることで、ホルモンの産生は行わない。

ロ 精子の形成は、生後まもなく始まり、ほぼ一生持続する。

ハ 精母細胞からはテストステロンの作用によって精子細胞を経て精子ができる。

ニ 精子は、頭部、頸部、尾部からなり、細胞内小器官はみられない。                     正解(

精子.png

 

B)精巣上体・精管・精嚢・前立腺・陰茎

・精子は精巣上体、精管、精嚢、前立腺、尿道腺からの分泌物と混ざって精液となります。

・精細管で産生された精子は10~15本の精巣輸出管から精巣上体に入ります。

・精巣上体からは、1本の精管が精巣の後面から上行して鼠径管から腹腔に入っています。精管は長さが50~60cmで、血管、神経、筋とともに精索を形成しています。

・精嚢は、膀胱の底面の後方に位置していて、長さが5~10cmの腺で、精嚢液を分泌しています。精嚢液はpH7.3で多量の果糖、少量の粘液を含んでいて、果糖は精子の栄養になります。

・精嚢から尿道までの管は、射精管と呼ばれ、射精管は前立腺の中を貫き、前立腺の中で尿道と合流します。

・前立腺の分泌物には特有のにおいを持つ、白色でアルカリ性の漿液で、精子の運動性を高め、受精能を高めます。

・陰茎は、性的刺激が加わると、副交感神経がインパルスを発して、海綿体に多くの血液が流れ込み、勃起が起きます。性的興奮が高まり射精が起こると、海綿体から血液が流出して勃起が終結することになります。

・精液は、pH7.2で、弱アルカリ性です。アルカリ性の精液は、膣の酸性を中和し、精子の活動を高めます。1回の射精で放出される精液の量は、約2mLで、その中には約6500万個/mLの精子があります。

[設問] 精嚢から伸び、尿道につながるのは、どれか?

イ 射精管   ロ 精管   ハ 精細管    ニ 鼠径管 

                                               正解()


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