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人体の構造と機能 第79回(運動器系) [人体の構造と機能]

《機能》

A)概略

・身体の支柱としての役割と、重要臓器の収納と防護、神経の運動系の端末である骨格筋と共同での運動器としての役割の他に、Ca2+の貯蔵庫、造血器官としての役割も持っています。

B)頭蓋骨

・頭蓋骨は、脳を収納し、防護する役割をもっています。

C)脊柱

・脊柱は、脊柱管をつくって、その中に脊髄を通して防護する役割をもっています。

・脊柱は、体幹の支柱としての役割も持っています。

・脊柱は、胸郭、骨盤の形成にも関与します。

D)肋骨

・肋骨は胸郭を形成して、胸部臓器を収納し、防護する役割を持っています。

E)骨盤

・骨盤は、腹部臓器を収納して、防護する役割を持っています。

・骨盤は、腰帯部を形成し、下肢と連結する役割を持っています。

F)肩甲骨と鎖骨

・肩甲骨は鎖骨とともに上肢帯をつくり、上肢の骨と連結する役割を持っています。

G)四肢の骨

・四肢の骨は、運動系の端末である骨格筋とともに運動機能の主役となっています。


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人体の構造と機能 第78回(運動器系) [人体の構造と機能]

F)肩甲骨と鎖骨

・肩甲骨は扁平な逆3角形で、肋骨の後ろに位置し、肩甲骨の後面上方に肩甲棘(けんこうきょく)があって、その外側が肩峰(けんぽう)です。

・肩甲骨の外側縁は肥厚していて、上腕骨と肩関節をつくっています。

・肩甲骨は鎖骨とともに上肢帯(じょうしたい)をつくっています。

[設問] 上肢帯をつくる骨はどれか? 二つ選べ。

イ 上腕骨   ロ 肋骨   ハ 肩甲骨   ニ 胸骨   ホ 鎖骨

                            正解 (

肩甲骨.png

G)四肢の骨

・上肢には上腕骨、橈骨(とうこつ)、尺骨(しゃっこつ)、手根骨(しゅこんこつ)、中手骨(ちゅうしゅこつ)、指骨(しこつ)があります。

・上肢の上腕部には上腕骨があり、前腕部には橈骨と尺骨があります。

尺骨.png

・上腕骨は、上端部で肩甲骨と肩関節をつくります。

・上腕骨の下端部の上腕骨小頭は、橈骨と腕橈関節(わんとうかんせつ)を、上腕骨滑車は尺骨と腕尺関節(わんしゃくかんせつ)を形成しています。

[設問] 腕尺関節をつくるのは次のどれか? 二つ選べ。

イ 尺骨頭   ロ 上腕骨滑車   ハ 上腕骨小頭   ニ 橈骨頭   ホ 尺骨滑車切痕

                                        正解 (

・手根骨には、舟状骨(しゅうじょうこつ)、月状骨(げつじょうこつ)、三角骨、豆状骨(ずじょうこつ)、大菱形骨(だいりょうけいこつ)、小菱形骨(しょうりょうけいこつ)、有頭骨(ゆうとうこつ)、有鈎骨(ゆうこうこつ)があります。

[設問] 手根骨に属するものを一つ選べ。

イ 中手骨   ロ 指骨    ハ 月状骨    ニ 立方骨

                                      正解 (

守骨.png

・下肢には、大腿骨、膝蓋骨(しつがいこつ)、脛骨(けいこつ)、腓骨(ひこつ)、足根骨(そくこんこつ)、中足骨(ちゅうそくこつ)、趾骨(しこつ)があります。

・大腿部には、大腿骨があり、上端で寛骨臼と股関節をつくっています。

・下腿部には、脛骨と腓骨があり、脛骨は下腿の内側に位置し、上端で腓骨と脛腓関節(けいひかんせつ)をつくっています。

・足根骨には、距骨(きょこつ)、踵骨(しゅうこつ)、舟状骨、内側楔状骨(ないそくきつじょうこつ)、中間楔状骨、外側楔状骨、立方骨があります。踵骨は、足根骨の中で、最大のもので、アキレス腱が付着します。


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人体の構造と機能 第77回(運動器系) [人体の構造と機能]

D)肋骨

・肋骨は骨組織の肋軟骨と軟骨組織の肋軟骨からなる。

・第1~7肋骨は胸椎と関節でつながり、真肋と呼ばれます。第8~10肋骨は第7肋骨の肋軟骨と結合しています。第11と12肋骨の前方部は遊離しています。

・肋骨は、1個の胸骨、12個の胸椎と篭状の骨格を持つ胸郭を形成しています。

[設問] 直接胸椎と関節でつながる真肋と呼ばれるのは次のどれか?

イ 第1~3肋骨

ロ 第1~5肋骨

ハ 第1~7肋骨

ニ 第1~10肋骨                     正解 (

E)骨盤

・骨盤は、左右の寛骨、第5腰椎、仙骨、尾骨によってできています。

骨盤.png

・骨盤は分界線で大(だい)骨盤と小骨盤に分けられ、小骨盤は骨盤腔(こつばんくう)とも呼ばれます。

・寛骨は、腸骨、坐骨、恥骨からなり、思春期までは軟骨で結合していますが、その後は癒合して寛骨となります。

・腸骨は、寛骨の上部を占める扁平骨で、上縁は腸骨稜と呼ばれ、上前腸骨棘(じょうぜんちょうこつきょく)から上後腸骨棘(じょうこうちょうこつきょく)に及びます。

・坐骨の後下方部は突出肥厚して坐骨結節(ざこつけっせつ)となります。

・恥骨内側部は肥厚して正中で恥骨結節(ちこつけっせつ)をつくっています。左右の恥骨結節は連結して恥骨円板とともに恥骨結合(ちこつけつごう)をつくります。

・癒合部は、外側で深いかん凹をつくり、寛骨臼(かんこつきゅう)または寛骨臼窩(かんこつきゅうか)と呼ばれます。寛骨臼には大腿骨骨頭が入り、股関節を形成しています。

[設問] 寛骨の構成要素であるのは、次のうちどれか? 二つ選べ。

イ 尾骨   ロ 仙骨   ハ 恥骨   ニ 坐骨   ホ 第5腰椎

                                  正解 (

寛骨.png

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人体の構造と機能 第76回(運動器系) [人体の構造と機能]

C)脊柱(せきちゅう)

・脊柱は、32~34個の椎骨と椎間円盤からなっています。椎骨は、7個の頸椎、12個の胸椎、5個の腰椎、5個の仙椎、3~5個の尾椎でなりたっています。仙椎と尾椎は成人では、癒合して仙骨と尾骨になります。

[設問] 頸椎、胸椎、腰椎、仙椎の数を順に並べたものを選べ。

イ 7・11・6・5

ロ 8・12・5・5

ハ 7・12・5・7

ニ 7・12・5・5                  正解 (

・成人の脊柱は、頸部と腰部では前方に彎曲し、胸部と仙骨部では後方に彎曲しています。

・脊柱管は、頸椎、胸椎、腰椎、仙骨の椎孔で形成されます。上下の椎骨の間には椎間孔があります。

脊柱.png

・椎骨と椎骨の間には椎間円板があって、髄核とそれを取り巻く線維輪からなっています。

[設問] 髄核とそれを取り巻く線維輪からなるのはどれか?

イ 椎間円板   ロ 椎体   ハ 椎弓根   ニ 横突起

・第1頸椎は環椎(かんつい)と呼ばれ、後頭骨の後頭顆と環椎後頭関節(かんついこうとうかんせつ)をつくっています。また、第2頸椎は軸椎と呼ばれ、環椎と正中環軸関節をつくっています。

環椎軸椎.png

・胸椎は肋骨と関節でつながっています。

・第5腰椎、仙骨、尾骨は寛骨とともに骨盤を形成しています。


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人体の構造と機能 第75回(運動器系) [人体の構造と機能]

B)頭蓋骨

・頭蓋骨は、脳を収容する脳頭蓋と、顔面を形成する顔面頭蓋に分けられ、15種23個の骨からなっています。

・頭蓋骨は、前頭骨(ぜんとうこつ)、左右1対の頭頂骨(とうちょうこつ)、後頭骨(こうとうこつ)、左右1対の側頭骨、蝶形骨(ちょうけいこつ)、篩骨(しこつ)の6種8個からなっています。

・左右の頭頂骨は矢状縫合(しじょうほうごう)で、左右の頭頂骨と前頭骨は冠状縫合(かんじょうほうごう)でつながっています。また、後頭骨と左右の頭頂骨はラムダ(人字)縫合でつながっています。

・頭蓋骨の底面には、延髄から脊髄への移行部が通る大後頭孔があります。

・顔面頭蓋は、左右1対の鼻骨(びこつ)、鋤骨(じょこつ)、左右1対の涙骨(るいこつ)、左右1対の下鼻甲介(かびこうかい)、上顎骨(じょうがくこつ)、左右1対の口蓋骨、下顎骨(かがくこつ)、舌骨(ぜっこつ)の9種15個からなっています。

頭蓋骨.png

[設問] 頭蓋骨にぶんるいされるものはどれか? 二つ選べ。

イ 鋤骨   ロ 頬骨   ハ 蝶形骨  ニ 下顎骨   ホ 篩骨      正解(

・新生児の頭蓋骨には、結合組織の部分があって、大泉門(だいせんもん)、小泉門(しょうせんもん)と呼ばれます。

[設問] 大泉門で交わる縫合の組み合わせは次のうちどれか? 一つ選べ。

イ ラムダ縫合・矢状縫合

ロ ラムダ縫合・冠状縫合

ハ 冠状縫合・矢状縫合

ニ 冠状縫合・ラムダ縫合                    正解 (

縫合.png

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人体の構造と機能 第74回(運動器系の構造と機能) [人体の構造と機能]

12.運動器系

1)概念

・神経系の運動系の指令によって、運動をするための端末器官です。

・骨と骨格筋などからなっています。

2)運動器器官の構造と機能

(1)骨

《構造》

A)概略

・ヒトの身体には、200余りの骨があります。骨の重量は体重の約18%を占めています。

骨格.png

・長管骨の両端は骨端(こったん)、中央部は骨幹(こっかん)といわれます。成長期の骨端には骨端軟骨があります。

・骨と骨の間には、関節が形成されます。

・骨組織は、細胞成分と基質からなっています。

・骨の細胞成分には、骨細胞、骨芽細胞(こつがさいぼう)、破骨細胞(はこつさいぼう)があります。

・骨細胞は、骨構造の骨格の役割を果たしていて、骨芽細胞は骨の形成に関わる細胞で、破骨細胞は骨を吸収する役割を持っています。

・骨の基質は、コラーゲン、リン酸カルシウムなどからなっています。

・人体のCa2+のほとんどは骨に含まれ、骨からの遊離と沈着のバランスによって血中のCa2+濃度は調節されています。

・骨は、表層は硬い緻密質(ちみつしつ)と内部の海綿質に分かれ、海綿質は骨梁(こつりょう)を形成して骨髄を容れています。

[設問] ヒトの身体にある骨はいくつくらいか? 一つ選べ。

イ 約50   ロ 約100   ハ 約200   ニ 約300        正解 (

[設問] 骨の重量は、体重の何%くらいにあたるのか、下記より選べ。

イ 約10%   ロ 約18%   ハ 約23%    ニ 約28%      正解 (

[設問] 骨基質の主成分はどれか? 二つ選べ。

イ コラーゲン   ロ リン酸カルシウム   ハ リン酸ナトリウム   ニ 塩化ナトリウム   ホ 塩化カリウム

                          正解 () 

 

 人体の構造と機能 第86回(感覚器系の構造と機能)へ ⇒ http://shiratorik-kango.blog.so-net.ne.jp/2013-03-24


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人体の構造と機能 第73回(内分泌系の構造と機能) [人体の構造と機能]

(6)性腺

《構造》

・生殖器系をご参照ください。

《機能と生理》

A)性腺ホルモン

・性腺ホルモンには、男性ホルモン(アンドロゲン)と女性ホルモンがあります。

B)男性ホルモン

・男性ホルモンの代表がテストステロンです。

・テストステロンは精巣の間質細胞(ライディヒ細胞)から分泌され、男性の第2次性徴を促し、蛋白同化作用を持ち、骨格や筋を発達させます。

C)女性ホルモン

・女性ホルモンには、エストロゲンやプロゲステロンがあって、卵巣から分泌されます。

・エストロゲンには17β‐エストラジオール、エストロン、エストリオールがあります。

・エストロゲンは、子宮粘膜の増殖、子宮筋の増大と血管の増生、膣粘膜の増殖をおこします。また、思春期では、女性の第2次性徴を促進します。

[設問] エストロゲンについて、正しい記述を一つ選べ。

イ 子宮粘膜を増殖させる

ロ 子宮筋の血管の減少をおこす

ハ 子宮粘膜から分泌される

ニ 子宮筋を萎縮させる

                 正解 (

(7)消化管

A)消化管ホルモンのいろいろ

・消化管ホルモンには、ガストリン、コレシストキニン(パンクレオザイミン)、セクレチン、グルカゴン、ガストリン抑制ホルモンなどがあります。

B)ガストリン

・ガストリンは、胃の幽門部と十二指腸粘膜のG細胞で分泌され、胃の塩酸とペプシノーゲンの分泌を亢進します。

C)コレシストキニン

・コレシストキニンは、十二指腸粘膜で分泌され、胆嚢の収縮と酵素に富む膵液を分泌させる働きをします。

D)セクレチン

・セクレチンは、十二指腸粘膜で分泌され、水分の多いアルカリ性の膵液を分泌させて胃酸を中和します。

[設問] 十二指腸粘膜で分泌され、膵液の分泌を促し、胃酸を中和させるのはどの消化管ホルモンか? 一つ選べ。

イ ガストリン   ロ コレシストキニン   ハ セクレチン   ニ グルカゴン

                                  正解 (

(8)腎臓

A)腎臓から分泌されるホルモン

・腎臓では、レニン、エリスロポイエチンなどが分泌されます。

B)腎臓から分泌されるホルモンの作用

・レニンは血圧を上昇させ、エリスロポイエチンは赤血球の成熟を促進します。

(9)心臓

A)心臓から分泌されるホルモン

・心房の心筋から心房性ナトリウム利尿ペプチド、心室の心筋からは脳性ナトリウム利尿ペプチドが分泌されています。

B)心臓から分泌されるホルモンの作用

・心房性ナトリウム利尿ペプチド、脳性ナトリウム利尿ペプチドは、腎臓の尿細管に作用して、尿細管でNa+と水の排泄を促し、血圧を低下させます。

[設問] 血圧を上昇させる働きをするのはどれか? 一つ選べ。

イ エリスロポイエチン   ロ レニン   ハ 心房性ナトリウム利尿ペプチド   ニ 心室性ナトリウム利尿ペプチド

                                    正解 (

BNP.png

(10)松果体(pineal body)

A)松果体から分泌されるホルモン

・松果体細胞は、セロトニンからメラトニンをつくります。

B)松果体から分泌されるホルモンの作用

・メラトニンは性腺刺激ホルモンの分泌を抑制し、性腺の早期成熟を抑制します。


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人体の構造と機能 第72回(内分泌系の構造と機能) [人体の構造と機能]

(5)膵島

《構造》

・膵臓の内分泌腺としてランゲルハンス島があります。ランゲルハンス島の大きさは、直径が100~200μmで、100~200万個の数があります。

・ランゲルハンス島を構成する細胞は、A細胞(α細胞)、B細胞(β細胞)、D細胞(δ細胞)、F細胞に区別されます。

《機能と生理》

・A細胞からはグルカゴンが、B細胞からはインスリンが、D細胞からはソマトスタチンが、F細胞からは膵ポリペプチドのホルモンが分泌されています。

[設問] 膵臓のホルモンと分泌する細胞の組み合わせで正しいものを一つ選べ。

イ グルカゴン --- A細胞(α細胞)

ロ インスリン --- D細胞

ハ ソマトスタチン --- F細胞

ニ 膵ポリペプチド --- B細胞(β細胞)             正解 (

インスリンとグルカゴン.png

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