人体の構造と機能 第93回(感覚器系) [人体の構造と機能]
(4)舌
《構造》
・舌の表面には乳頭があって、それは有郭乳頭(ゆうかくにゅうとう)、葉状乳頭(ようじょうにゅうとう)、茸状乳頭(じじょうにゅうとう)、糸状乳頭(しじょうにゅうとう)に分類されます。
・味蕾(みらい)は、有郭乳頭、葉状乳頭、茸状乳頭にあります。
・味蕾には味覚受容器があって、全体で約1万個あるといわれています。味蕾は加齢とともに減少します。
・味蕾は、支持細胞、基底細胞で構成され、基底膜側から神経線維が入っています。
《機能》
・味覚を受容して味覚を司る神経線維を介して脳へ伝えます。
・舌の前2/3の味覚は、顔面神経、後ろ1/3の味覚は舌咽神経の支配を受けています。
[設問] 舌の構造と機能について、正しいものを一つ選べ。
イ 舌の乳頭には、有郭乳頭、葉状乳頭、茸状乳頭、糸状乳頭があっていずれにも味蕾がある。
ロ 味蕾は加齢とともに減少する。
ハ 味蕾には基底膜と反対側から神経線維が入ってくる。
ニ 舌の前1/2の味覚は顔面神経、後ろ1/2の味覚は舌咽神経の支配をうけている。
正解 (ロ)
人体の構造と機能 第92回(感覚器系) [人体の構造と機能]
(3)鼻
《構造》
・鼻腔粘膜には匂いを感受する黄褐色の嗅部があります。
・嗅粘膜上皮には嗅細胞、支持細胞、基底細胞があります。
・嗅細胞には繊毛があります。
・嗅細胞の中枢側の突起が脳底面にある嗅球に連絡しています。
《機能》
・嗅覚が受容し、脳へ伝える機能を持っています。
・嗅細胞の中枢側の突起が嗅神経と呼ばれますが、嗅細胞は感覚細胞でもあります。
[設問] 正しい記述を一つ選べ。
イ 鼻粘膜には匂いを感受する黄褐色の嗅部がある。
ロ 嗅粘膜上皮に、嗅細胞以外にあるのは支持細胞だけである。
ハ 嗅細胞の中枢側に繊毛がある。
ニ 嗅粘膜の末梢側に基底膜はある。
正解 (イ)